すまいをトーク〜すまい再発見!〜

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すまいの耐震改修を考える! 〜木造耐震診断・補強工事に関する知識〜
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10月16日の読売新聞で、すまいをトークの活動が紹介されました!
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すまいをトークって?
「すまいをトーク」はどなたでもご参加いただける住まいの勉強会です。受講生は随時募集中、単回参加も大歓迎です!
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マンスリーレポート

◆ 第8回 住まいの耐震改修を考える!〜木造耐震診断・補強工事に関する知識〜

 私たちの身近で起こった阪神淡路大震災の記憶もまだ生々しく残っているうちに、東日本や熊本でまたとんでもない大震災が発生しました。日頃忘れがちですが、私たちは、巨大地震を伴う地殻変動を繰り返して出来上がった(と言うかまだその途中・・・)日本列島の上で生活しているのですから「想定外だった・・・」なんて悠長なことを言っている場合ではなく、常に用心して身構えておく必要があるのではないでしょうか。今回、「すまいをトーク」運営委員であり一級建築士でもある松村和吉さんが、木造住宅の耐震に関して様々なことを話してくださいました。すべての内容を網羅できませんがその概略を報告いたします。

1 耐震化の必要性と基準について
先の地震被害でも分かるとおり、昭和56年の建築基準法改正以前に建てられた住宅の倒壊率が際立って大きいことは皆さんもご存じのとおりと思います。身を守ってくれるはずの住宅に押し潰されたくないですよね。命を守るためにも耐震レベルが低い住宅は補強工事をしましょうというのが国の方針なのです。
その耐震基準の指標が「評点(正確には上部構造評点)」というものです。「評点1」が倒壊しないぎりぎりのレベル、1.5はその1.5倍のレベル(倒壊しない)、0.7未満は倒壊の恐れが高いレベルという具合で判断されます。昭和56年以降も平成12年に耐震基準は更に強化され、それ以降に建てられた住宅は概ね安全とされています。

2 耐震工事までの流れについて
(1) 診断
建築士が行います。知らない方よりも知っている方若しくは知っている方の知っている方(?)要するに信頼できる建築士にお願いすれば安心してお任せすることができ、また、あれこれと相談にも乗ってくれると思います。また、診断の段階から自治体の補助制度を利用できます。昭和56年以前の建物が基本ですが大阪市だと平成12年以前も対象です(概ね費用の90%最高45,000円)。
ちなみに、昭和56年以前の建物の持ち主は既に高齢になっており、大金をはたいてどの程度までの耐震補強をするか悩まれることが多いそうですが、そういう時こそ遠慮せずに相談し納得のいく補強工事をすべきでしょう。 
(2) 計画、設計
古い建物は既に増築やリフォームを施されていることが多く、新築そのままの状態よりもやりにくいそうです。改修工事設計の補助金のある自治体もあります。
自治体の補助基準や施主の希望等を考慮しつつ、効果的な補強計画が立てられます。
(3) 工事
住みながら工事を進める場合は、工事個所が変わるごとに生活する部屋を移らなければならず、施主も施工者も結構大変みたいです。また、大規模な改修工事になると新築した方が安くつくということにもなりかねないそうです。なぜなら、改修工事は一度壁や床をめくって、補強後また元に戻すという手間が掛かるからです。
工事に対する補助金もありますが定額の自治体が多いです、大阪市は工事費の半額で最高100万円今年度は戸あたり20万円の追加補助もありました。

3 耐震改修のポイント
(1) 接合部の補強
柱と横架材の継ぎ目には金物を用いてしっかりと緊結し外れないようにします。
(2) 壁の量
X方向(短辺)Y方向(長辺)それぞれ弱い個所に耐震パネル、筋交いで耐力壁をつくります。仕口ダンパーを取り付ける方法もあります。壁の量だけではなく、1階と2階の耐力壁の位置が一致しているという「直下率」と、建物全体に対する壁量のバランスが大変重要で忘れてはならないものです。熊本地震で、極く新しい住宅が倒壊した写真をご覧になられた方も多いと思いますが、まさにこの点の配慮に欠けていた設計だったのかもしれません。最近の住宅は1階リビングルームを広くとる傾向にあり特に注意が必要です。
(3) 基礎
古い建物の基礎には鉄筋が入っていないものも多く、その場合は新たに作り直すことになります。
(4) 上部構造(屋根)の軽量化
土葺き瓦屋根は重量があるため耐震的には不利な面があり、工法や瓦の材質を変えて軽量化を図ることがあります。

4 実例
(1) 羽曳野市内、築41年の木造2階建て、おそらく建売と思われる様式の住宅です。
玄関のある間口が狭く奥行きがある住宅で、そのためY方向は1・2階ともに0.8以上の評点ですが、X方向は1階が0.18となっており、一番低い数値である0.18がこの住宅の評点とされます。改修工事は、弱かった1階X方向を中心に耐力壁12構面、Y方向の耐力壁4構面、そして、途切れていた基礎2.7メートルを新設し、評点を0.77まで向上させました。費用は260万円でしたが、市からの補助が70万円利用して差引190万円の自己負担となりました。
(2) 堺市内、築36年の木造2階建て。施主は、命が保障される補修以上のものを求められ、当初の評点0.4を1.05に上げる設計施工をしました。内容は、X方向に19構面、Y方向に17構面の耐力壁と布基礎2.7メートルを増設しました。費用は450万円で市からの補助は120万円でした。
(3) その他、軽量屋根に葺き替えたり、田の字の間取りのうち寝室としている1部屋だけを倒壊しないように補強した例もあります。また、診断する過程で、信じられない手抜き施工を見ることもあるそうです。特に建売だと構造を知ることなく買ってしまうことがありがちですから注意しなければなりません。

5 その他
耐震診断用に作られたパソコンソフト「ホームズ君」の画像を会場で見ましたが、必要箇所に数値を入れるだけで簡単(?)に耐震診断をしてくれて、評点が低い場合、親切にも動画で住宅が倒壊する画像も見せてくれます。ゲーム感覚で遊べそうだなと思いましたが、値段が10数万円もするとのことです。暇でお金が余っている方はご購入を検討されてはいかがでしょうか? (報告:並平 文清)

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